花を贈る・・・というのは、素敵でむずかしい。
なぜなら、
自分のために選ばれた、
まごころのこもった花なのか?
「女は花さえ贈っておけば喜ぶ」
・・・という気持ちで選ばれた花なのか?
お花はおしゃべりだから、
贈る人の気持ちを、そのまま相手に伝えてしまう。
「アルフィー」という映画に、
とても素敵なシーンがある
極上の女性たちとの出会いを求めて
イギリスからニューヨークにやってきた
ハンサムなプレイボーイ
彼の名前は、アルフィー(ジュード・ロウ)
自由で気楽な独身生活をエンジョイしていた
軽薄な男が、 ある日、本気の恋をします。
その彼女に贈る花を、花屋の店頭で選ぶシーン。
彼女のイメージを店主に告げて、
1本、1本、慎重に、楽しみながら花材を選び、
その人のためだけのブーケを作る。
映画としての質はビミョウですが・笑
このシーンだけは忘れられない。
「花を贈る」というのは、
その人に抱いている「イメージの美点」を
形にして贈ること。
人間は、どんなに分析力がある人も
自分だけは客観的に評価できない
だからこそ、いただくお花には価値がある。
それは、花が雄弁に伝える
贈る人からの、最高の褒め言葉だから。